System Exclusive Manufacture's ID Number
MIDI規格におけるIDナンバーについて
MIDI規格は、異なったメーカーの楽器間を接続できるように、ハードウエアと伝送フォーマットの統一を図った国際的な規格です。
通常の楽器演奏に必要なピッチ、ベロシティー、同期信号、それと音色コントロールについては厳格に定められていますが、その他演奏に直接必要でないデータである音色パラメータや自動演奏のためのプログラム・データ等は、楽器メーカー毎に設計思想が異なるため、そのデータ・フォーマットを規定することは困難です。
そこで、このようなデータをシステム・コントローラーやコンピュータと楽器間で伝送するために、メーカー毎に独自に定められるように考えられるデータ形式がSystem Exclusive Information です。
このデータは、MIDIケーブルに接続されている他社の楽器に混乱を与えないために独自の番号を送り、この番号を認識する楽器のみがこれに応答し、他の番号を認識する楽器は、この番号に引き続いて送られるデータをすべて無視するように考えられています。このように、各社毎に割り当てられる番号をIDナンバーといいます。
したがって、IDナンバーは他社と異なったデータ・フォーマットを持った楽器を製造するメーカーのみが必要とするもので、応用ソフト・メーカーやコンピュータ・メーカーに割り当てられる性格のものではありません。理想的には、各社毎別々のIDナンバーを持つより、統一されたデータ・フォーマットを規定すべきですが、MIDI規格制定にあたって時間的制約があったために、やむを得ず
System Exclusive Information を導入したわけです。
本来IDナンバーは、メーカー別の番号と考えるよりも、データ・フォーマットの種類を表すものと考えるほうが、ユーザーの無用な混乱を引き起こさないと思われ、できる限り少なくして統一を図るべきものでしょう。このため、System Exclusive Information のフォーマットは公開を原則として、このフォーマットに従う限り、何の問題も起こらない筈です。
新しくIDナンバーを登録する場合には、そのデータ・フォーマットを提出して、一般社団法人音楽電子事業協会の承認を得るようにしなければなりません。
IDナンバーの区分について
American | European | Japanese | Others | Special | |
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1バイトID | 01 - 1F | 20 - 3F | 40 - 5F | 60 - 7C | 7D - 7F |
3バイトID | 00 00 01 | 00 1F 7F |
00 20 00 | 00 3F 7F |
00 40 00 | 00 5F 7F |
00 60 00 | 00 7F 7F |
ID番号の00及び00 00 00は使用しないで下さい。
特定の使用目的のために確保されているシステム・エクスクルーシブID番号が3つあります。
7DHは非営利用(例、学校、研究等)に予約されており、一般に発売する製品には使用しないで下さい。そして、7EH及び7FHは、ユニバーサル・システム・エクスクルーシブのためのID番号です。