AMEI ソフトウェア委員会 マーケティング部会
主催
MIDIセミナー
10月24日(金) 午後2:30〜4:00
〜〜〜販売店を対象に80名が参加〜〜〜
'97楽器フェアと併催された「MIDI WORLD'97」(10/23〜24、池袋サンシャインシティ)において、『MIDIセミナー〜明日から売れるDTMコーナー作りの基礎知識』と題した販売店向けセミナーが、フェア2日目の24日PM2:30から4:00まで、ワールドインポートマート8Fの807会議室で開かれました。主催はソフトウェア委員会マーケティング部会。参加費は3,500円。
このセミナーは楽器店、パソコンショップなど販売店を対象とし、市場拡大の目覚ましいDTMに対して理解を深め、今後の店作りに活用できる情報を提供するべく企画されたものです。当日は事前告知の成果もあって80名ほどが参加しました。
講師は「LET'S STRAT DTM」(ナツメ社刊、1,800円+税)の著者である田中遊梦氏。田中氏はCMやゲームの音楽制作、プロデューサーなど幅広く活躍しておられます。参加者にはテキストとしてこの本が配られました。
田中氏は「まずは、ここからはじめよう」と、DTM=Desk Top Musicの意味、DTMに必要な機材(コンピュータ、シーケンスソフト、GM/GS/XG音源、MIDIキーボード、スピーカーシステム)それぞれについて、代表的な製品や特徴を分かりやすく解説していきました。ソフトといってもいろいろ種類があり、対応するハードによって違いもあります。音源も様々なフォーマットが市場に存在しています。多数の製品のポイントを抑える意味でも、プロの目から見たアドバイスは大いに参考になりました。次は実際に「機材をセッティングする方法」を伝授。ただデスクに並べればよいのではなく、入力に使うMIDIキーボードはモニターに対してどう置くのがベストか、スピーカーは左右にどんなバランスで置けばよいのか等々、効率よく、スペースを活かしたセッティング方法が見取り図を用いながら紹介されました。
「DTMコーナーの理想的機材」では、山野楽器ピュータラビット(東京・銀座)を模範例に、コンピュータの置き方、プリンターの配置、人気のパッケージ商品をどのようにディスプレイしたらよいか、ソフト/データ集/関連書籍の展示方法が、同店の店内写真20数枚を使って詳しく紹介されました。田中氏は、できるだけ複数のハードや機材を置くことは、どれだけアプリケーションを提示できるかに及んでくるため、お客さんの選択肢を拡げる意味でも可能な限りの機材を機能的を展示しましょうとアドバイス。さらに店内では普段からDTMの音を鳴らしておくこと、スタッフはお勧めのソフトをどれか一つ習得しておこう、と現実味のある提言が続きます。
後半はスタッフがお客さんの前でデモができるようにと「簡単なデータ作り」に取り組む実践編です。各社の協力で会場に機材をセッティング。参加者からスタッフ役を募り、実際にリズム、ベース、ピアノの各パートを作成、それをコピーしたり、セーブ(保存)する作業を行いました。データ作りを一緒に行うのはお互い初めてであり、間違えても当然のこと。しかしつまずいた時にどうすればよいのか、スタッフがお客さんの前でどう対応すればよいかが重複して見え、店頭での対応例として良い参考になったことは言うまでもありません。こうして、あっという間の一時間半でしたがセミナーは無事終了、終了後には質問する姿も見受けられ、関心の高さを伺わせました。
当日は資料としてプロジェクターに移し出された画面と同じものがプリントで配られ、参加者は解説のポイントだけを書き取っていけばよく、後に残る資料として好評でした。
また、主要ソフトウェアの一覧、DTM関連書籍の一覧も配付され、販売店には大いに役立つ情報となりました。
今回のセミナーの特色は、販売店がDTMを取り扱うにあたって必要な、極めて基本的な部分に重点が置かれたことです。当たり前のようで意外と知られていなかったり、具体的な事例が細かく提示されたことで、これから手掛けようとしている販売店には大いに参考になったことでしょう。既に展開しているお店にとっても基本に立ち返ることで、ちょっとした工夫で改善を試みたり、スタッフの知識向上を図るなど、今後のショップ展開に活かせる情報をレクチャーする内容になりました。
主催者あいさつ
AMEIソフトウェア委員会
小田委員長(ヤマハ株式会社)
セミナー風景(1)
講師: 田中遊梦氏
セミナー風景(2)
講師: 田中遊梦氏
セミナー風景(3)
熱心に受講する皆さん
セミナー風景(4)